最新情報

「エネルギー移行期における石炭火力の新たな役割」: ASEANエネルギーセンター(ACE)とJCOALが政策提案を行いました

2020年11月18日-ACEとJCOALは、第4次MoUの下、「エネルギー移行期における石炭火力の新たな役割に関する共同戦略レポート」の作成に向け検討を進めて参りました。

同レポートについては、詳細検討の上2021年6月頃の最終案提出を目途としておりますが、ASEANにおいてもエネルギー移行への取り組みがすでに始まっている中、可及的速やかに政策提案の骨子を提示すべく、今般第38回ASEAN大臣会合(AMEM)及び併催のASEANエネルギービジネスフォーラム(AEBF)2020の機会に同提案の概要をとりまとめ、ACEよりPolicy Briefとして発行しました。

The New Role of Coal Fired Power Plant in the Era of Energy Transition

20201127.jpg

同Policy Briefでは、再生可能エネルギー導入を推進しつつ、石炭も重要な燃料と位置付けるASEANの長期基本政策を確認すると共に、経済性及び価格妥当性から成長を支える電源のひとつとして石炭を利用する国が多いASEAN各国がエネルギー移行期を迎える中で、石炭火力は環境調和性を高めつつ柔軟運転により系統安定を助ける既存電源として機能し得る、と言う考え方を提示しています。

同Policy Briefは、ACEの公式サイトの刊行物一覧より、入手可能です。

また、前掲AEBF2020において、塚本理事長が昨年度に引き続きエネルギー移行期における系統安定・再生可能エネルギー導入パネルセッションに参加、エコノミスト、再生可能エネルギー関係者、アナリストらと共に活発な議論を展開しました。

議論の中で塚本理事長は、ASEANあるいはASEAN各国のエネルギー政策と目指す電源構成はそれぞれの経済・社会事情を背景としており我々はそれを尊重しつつ協力すべきであると言うこと、また系統安定を考える際、単に系統側でのコントロールに注力するのではなく、既存発電所による柔軟運転の対応が市場を含めた制度政策の整備と共に重要になることを強調しました。

さらに、石炭あるいは化石燃料を再生可能エネルギーとの対立構図で捉えるのではなく、利用可能なエネルギーはすべて大事な選択肢として捉え、最適な政策・計画策定と関連取り組みの円滑な実施のために、化石燃料関係者も、再生可能エネルギー関係者も共に議論できるプラットフォーム作りが望ましい、と付言しました。

なお第38回AMEMにおいて、APAEC(ASEAN域内エネルギー協力長期計画)2016-2025 PhaseII 及び第6次ASEANエネルギーアウトルック(AEO6)が公表されております。

 

ACEの公式サイト:

ACE-JCOAL Policy Brief :

APAEC 2016-2025:

 AEO6 :

 第38回ASEAN大臣会合開催成果及び共同声明 :

AEBF2020の公式サイト :

「第29回クリーン・コール・デー国際会議2020を終え、JCOAL's STATEMENT並びに総括動画を公開します。」

本年度第29回クリーン・コール・デー国際会議2020は、COVID-19の中、初めてオンラインにて開催しました。

海外23か国の産官学関係者から延1,300名の参加者数を得、活発な議論が行われたことは、皆さまのご協力の賜物です。

本国際会議での議論を踏まえ、JCOALとしてJCOAL's STATEMENTを発信致しました。

また、本国際会議の要旨をわかりやすく動画にいたしましたので、皆さまにご紹介いたします。

なお、動画の中でも、JCOAL's STATEMENTを紹介もしております。

https://youtu.be/aqDrmWoWDBo

皆様、是非とも御覧ください。本会議に関する問合せは、下記担当までお願いいたします。

 

29回クリーン・コール・デー国際会議2020担当
JCOAL 国際事業部  藤田/手打/原
電話番号:03-6402-6104
メールでのご連絡

プレスリリース JCOAL's Statement

29クリーン・コール・デー国際会議を開催しました                            

~エネルギー移行期における石炭/CCTの役割~

一般財団法人石炭エネルギーセンター(JCOAL)は、9月8日~10日の3日間にわたり、経済産業省(METI)、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)と共催で、米国をはじめとする在京15カ国大使館等、カナダ・豪州の4州政府、グローバルCCSインスティテュート(GCCSI)等の後援を得て、オンライン形式にて第29回クリーン・コール・デー国際会議を開催した。

会議では、インドネシア等主要石炭産消国、関係機関・企業、世界石炭協会(WCA)、アセアンエネルギーセンター(ACE)、東アジア・アセアン研究センター(ERIA)等国際機関、日本の経済産業省及び学会等有識者に参加頂き、初めてのオンライン形式開催にもかかわらず、海外23か国の産官学関係者から延1,300名の参加者数を得、活発な議論が行われた。会議での議論を踏まえ、JCOALとして以下のステートメントを発信する。

JCOAL's STATEMENT

 

〇石炭は、世界のエネルギー・ミックスの重要な一翼を担う資源である。国連が目標としているSDGs達成に向け、日本やアジア等の世界のエネルギー・セキュリティの確保に欠くことのできない石炭の必要性は変わらない。コロナ禍の中で世界全体のエネルギー需要が一時的にかなり落ち込み、それに合わせて石炭の生産や需要も一時的に落ち込んだが、一部の国々で回復の傾向が表れており、社会の緊急時における石炭のレジリエンシー(強靭性)としての重要性が再認識された。

 

〇再生可能エネルギーが主力電源化することが想定される2050年頃のエネルギー移行期において、大量の再生可能エネルギーの導入を負荷変動調整等で支える石炭火力発電の果たす役割は大きい。また、鉄鋼・セメント・化学等の社会インフラの原料となる石炭の役割も忘れてはならない。

 

〇石炭の開発利用を進めるにあたり、今後も石炭利用の拡大が見込まれるアジアの国々においても、CO2のローエミッション化に貢献するクリーンコールテクノロジー(CCT)にかかる石炭関連投資を積極的に推進する必要がある。その際、先進国から途上国への所要のファイナンス供給の政策的支援が重要である。

 

〇我が国としては、世界をリードして、高効率な石炭火力発電システムやCO2の分離回収・貯留、CO2を有効な資源として活用するカーボンリサイクル技術等(CCUS)のイノベーティブなCCT技術の開発や社会実装を進め、国際貢献していくことが望まれる。その際、技術的な面だけではなく社会的受容性、ソーシャルアクセプタンスの面でも、石炭エネルギーか再生可能エネルギーかというような二者択一の議論は不毛であると言うことを世界の人々に理解いただけるための国際協力が重要である。

 

〇世界のエネルギーアクセス改善問題と気候変動問題の同時解決を図り、SDGsが言う「誰も置き去りにしない」持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現のためには、途上国を含めたすべての人々にaffordable、reliable、sustainable、そしてmodernなエネルギーへのアクセスを確保することが必要である。また、石炭だけでなくエネルギー利用全体におけるCO2の排出削減を進めることが本質であると捉え、社会に対して実際に成果を示していくことが重要である。

〇我々は、エネルギー移行期における石炭の重要性を再認識し、世界が協力・連携し、石炭利用におけるゼロエミッション化に挑戦し、持続可能な開発目標SDGsに貢献することの重要性を認識し、国内及び世界に向けて、これらのメッセージを発信する。

※国際会議総括動画を追ってJCOALサイトに掲載します。


ページの先頭へ