石炭灰QA集

有効利用総説

石炭灰有効利用総説

石炭灰(クリンカアッシュ+フライアッシュ)は、石炭火力発電所で石炭(微粉炭)を燃焼させた後の副産物で、日本国内では平成27年度に1,272万tの石炭灰が発生しており(一般産業含む)、うち1,247万tが有効利用されています(有効利用率98.0%:公有水面(海等の公用に供する水面)への土地造成目的での埋立利用(約130万t)含む)。有効利用の分野別では、セメント分野が最も多く864万t、次いで土木分野の170万tとなっています。

石炭灰の発生量と有効利用量
図 石炭灰の発生量と有効利用量
(出典:平成28年度石炭灰全国実態調査報告書(平成27年度実績))

石炭灰の分野別有効利用量
図 石炭灰の分野別有効利用量
(出典:平成28年度石炭灰全国実態調査報告書(平成27年度実績))

(1)セメント分野

平成27年度石炭灰分野別有効利用量によるとセメント分野での有効利用量864万tの内、セメント原材料が98.2%(848万t)を占めています(全有効利用量の68%)。セメント混合材は1.4万t減の7.4万t(全有効利用量の0.6%)、コンクリート混和材は8万t(全有効利用量の0.6%)と横ばいです。

(2)土木分野

土木分野では有効利用量170万tのうち地盤改良材は48万t(全有効利用量の3.8%)、土木工事用46万t(3.7%)となっています。続いて、炭坑充填材は44万t(3.6%)、道路路盤材30万t(2.4%)です。

(3)建築分野

建築分野では有効利用量61万tのうち、建材ボード用が50万t(4%)を占めています。

表 平成27年度石炭灰分野別有効利用量
(単位:千t)
項目 電気事業 一般産業 合計
分野 内容 利用量 構成比(%) 利用量 構成比(%) 利用量 構成比(%)
セメント分野 セメント原材料 6,199 67.64 2,282 69.14 8,481 68.04
セメント混合材 67 0.73 7 0.21 74 0.59
コンクリート混和材 76 0.83 4 0.12 80 0.64
6,342 69.20 2,293 69.47 8,635 69.27
土木分野 地盤改良材 109 1.19 368 11.16 477 3.83
土木工事用 403 4.40 60 1.82 463 3.71
電力工事用 12 0.13 0 0 12 0.10
道路路盤材 142 1.55 161 4.87 303 2.43
アスファルト・フィラー材 5 0.05 0 0.00 5 0.04
炭鉱充填材 444 4.84 0 0.00 444 3.56
1,115 12.17 589 17.84 1,704 13.67
建築分野 建材ボード 215 2.35 285 8.64 500 4.01
人口軽量骨材 74 0.81 0 0.00 8 0.06
コンクリート2次製品 31 0.34 1 0.02 32 0.25
320 3.49 286 8.66 606 4.86
農林水産分野 肥料(含融雪剤) 27 0.29 6 0.17 33 0.26
魚礁 8 0.09 0 0.00 8 0.06
土壌改良材 33 0.36 67 2.03 100 0.80
68 0.74 73 2.20 141 1.13
その他 下水汚水処理剤 0 0.00 0 0.00 0 0.00
製鉄用 0 0.00 2 0.06 2 0.02
その他 1,320 14.40 58 1.76 1,378 11.05
1,320 14.40 60 1.82 1,380 11.07
有効利用合計 9,165 100.00 3.301 100.00 12,466 100.00

(出典:平成28年度石炭灰全国実態調査報告書(平成27年度実績))

石炭灰分野別有効利用率
図 石炭灰分野別有効利用率
(出典:平成28年度石炭灰全国実態調査報告書(平成27年度実績))

JIS灰利用内訳

  • 「JIS A 6201 コンクリート用フライアッシュ」規格適合品(通称JIS灰)として取り引きされているものの大半はⅡ種品です。平成25年度のJIS灰は35万tであり、石炭灰総発生量の4%程度です。
  • 非JIS灰は、石炭外の品質があまり問題とならないセメント原材料や、土木分野で主に利用されています。土木分野では、少量のセメントおよび水と混合し製造される石炭灰混合材料が、土木工事や道路路盤材建設において利用されています。

石炭灰発生量と分野別有効利用量
図 石炭灰発生量と分野別有効利用量


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